【「もったいない」の精神】
毎日、暑い日が続いています(>_<)
商店街ではエアコンがきき過ぎてギンギンに冷えた店も多く、
「電気料がもったいないなぁ。。」と思いながらも、
涼んでいる私。。(^_^)
「もったいない」と言えば、
ノーベル賞を受賞した環境保護のワンガリ・マータイさん。
日本に「もったいない」という考え方があることに感激し、
この言葉を世界共通語にしようと、2005年3月には、国連のある委員会で、
参加者全員に「モッタイナイ」を唱和させたほどでした。
日本語の「もったいない」は、
決して「出し惜しみ」という意味ではありません!
「物を大切に使う」の心が込められているのです。
これこそ仏教精神!
頂いた物は大切に受け取って使う、
人に与えられる物は相手の幸せを願って出来るかぎり布施する。
どちらも物を大切にしている姿です。
釈迦の優れた弟子の一人、阿難は美男子の上、優しいので、
女性の憧れの的でした。
ある国の王様に招かれて説法をした時も、
城中の500人の女性が皆集まって、熱心に聴き入っていました。
人として生きる意味を聞き、感動した彼女たちは、
精一杯のお礼がしたくなったのです。
そこで、500人全員が、王様からもらったばかりの高価な
衣を寄付することにしました。
翌日、王は、朝食の準備をしている女たちの姿を見てびっくり!
古い衣を着ている者ばかり。。
「なぜ、わしが与えた新しい衣を着ないのだ」と問うと、
「はい、仏教を聞かせて頂いたお礼に、布施いたしました」の返答。
腹を立てた王は、すぐに阿難を城へ呼び出し問い質す。
「500枚もの衣を受け取ったというのは、本当か」
阿難は穏やかに答えました。
「そのとおりです。私個人へではなく、
仏教のために使ってほしいという気持ちで寄付された物です。
断る理由はありません。ありがたく頂きました」
「そんなに多くの衣を、どうするつもりだ」
「お釈迦さまには、沢山のお弟子があります。
寄進してくださった方の気持ちを大切にし、
皆に、分け与えます」
こう言われると、もともと仏法を尊く思っている王なので反論できません。
しかし、意地悪く追究するのでした。
「では、それまで着ていた古い衣は捨てるのか」
「いいえ、下着に作り替えます」
「古い下着はどうするのだ」
「縫い合わせて、寝る時の褥(しとね:敷き布団)にします」
「それまで使っていた褥は」
「敷物にします」
「古い敷物は」
「足をふく雑巾にします」
「古くなった雑巾は」
「細かく切って、床や壁に塗る泥に混ぜて使います。
私たちは、施しを受けた物を、決して無駄には致しません」
王は、釈迦の弟子たちが物を粗末にせず、
どこまでも生かして使うことを知って、心から敬服するのでした。
阿難は、品物を下さった人の心を大事にし、
頂いた物を大切にしています。
物をため込み、出し惜しむのではなく、
少しでも物を大切に生かせるよう、
必要としている人には積極的に与え、
自分が使う時には大事に使う。
共に、心がけてゆきたいと思います(*^_^*)